次の日学校に行くと。
「詩~、あんた合コン抜け出してミア先輩と付き合うなんて、やるじゃなーい!!」
ものすごいテンションで朝から絡んでくる親友が、私の机越しでハイタッチしてきた。
「つき……あう……?
誰と誰が?」
「あんたとミア先輩がに決まってるじゃん!!」
なに言ってるんだろう、まい実ちゃんってば。
昨日の合コンで結構いい感じになった男の子がいたからって、その浮かれを私に向けるのはおかしいよ。
「あのね、まい実ちゃん。
私別にミア先輩と付き合ってないよ?」
ネクタイを指でいじっていると、それがミア先輩のモノだとすぐに気づいて、手を後ろに隠す。
すると、その行動を見ていたまい実ちゃんが
探偵の様に目を光らせて、今にも私は現行犯逮捕されてしまいそう。
悪いことなんてなに1つしてないのに。
そう思ったけど、すぐに"悪い"ことで思い出す。
昨日、ミア先輩に噛まれたとこ。まだ真っ赤だ。
隠すように手で噛まれたところを触る。
それだけで、なんだか悪いことをした気分になって。
顔に熱が集中する。