「……っ!!」
階段を下りて、シューズロッカーが見えてきたところで足を止める。
ちょうど帰ろうとしていたのか、ミア先輩ファンである、私の邪魔ばかりしてきた
ポニーテールの先輩と目があった。
「残念だったわね。美秋なら元カノと一緒に帰っちゃったわよ?
今頃ヨリでも戻してんじゃないの?あの二人」
得意気に言う先輩。
ここで怯んじゃダメだ。
そんなんじゃ、いつまで経っても勝てない。
もう、臆病なままなんて嫌だから。
「先輩は悔しくないんですか?」
「……っ」
「好きな人が今、誰かと付き合おうとしてるんですよ?」
私が言えたことじゃないけど。
それでも、私の時と違って
優愛さんの時はすんなりと諦めようとする先輩に、なんだかムカついてしまった。
周りも見えなくなるくらい、ミア先輩に夢中になってるくせに。
こんな時だけ冷静になるなんて、卑怯だ。
先輩は俯き、ギョロりとした目でこちらを睨む。
「それでも……あんたに取られるぐらいなら、元カノに取られた方がマシでしょ!?」
「……」
「あの二人はお似合いだから、嫉妬する気なんて起きないの!!
それでも、先に好きになったのは私なのに……ポッとでのあんたに楽しそうに絡む美秋なんか見たくなかったし、悔しかったのよ!!」
「……」
「嫌いよ、あんたなんか……大っ嫌い」


