顔を赤らめるわけでもなく。

頷くわけでもなく。


困る様子もなく。


私の問いに、優愛さんは
綺麗な目で見つめてきた。


キラキラ輝くその目は
紛れもない、恋してる人の目。

ビー玉みたいだ。



「好きだよ」


たった一言。

その一言に、胸にあったモヤモヤがザワつき始める。


「彼女がいるのに?」


テーブルに置かれてから触れていない、コーラの入ってるコップ。


喉が乾いているのに、今そのコップに触れてしまえば
溢す自信しかない。


だって、落ち着いてる振りして内心焦ってるから。



「関係ある?」
  

優愛さんが言う。



「ない、です。
 でも優愛さんとミア先輩はもう終わってますよね?」


「終わってないよ」


「へっ?」


「だって、振ったのは私で、美秋からじゃないもん」


「ーーッ!?」