「答え合わせといこうか」
先輩の指が数本が、私の唇に触れる。
その時、ハッと気づけばもう遅い。
「キス」
恥ずかしげもなく、言うんだよこの人は。
抵抗すればするほど、必ずミア先輩が優先になる。
ゲームだったら、たぶん。
攻略できないよ、この人だけは、きっと。
「天沢ちゃん、未だにキスするとき、目開けてるときあるよね。
そんなに見つめてたいの?俺のこと」
「……っ!?あれはその、瞑るタイミング忘れちゃうだけであって!」
「でも、ほら。
あの時だけは、俺しか見えないでしょ?
簡単だよ、天沢の視界や意識を俺だけに集中させることなんて」
残念でした~、と。ケラケラ笑う先輩ってば、ほんとムカつく~!!


