「用件がないと、天沢ちゃんに会いに来ちゃダメなの?」


「別にそういうわけじゃっ」


「彼氏なのに?」


「……っ」



甘く囁かれ、耳元がピクピクと動く。


先輩は、甘いし、ズルいし、なんだかお菓子みたい。


甘党には中毒だ。



「ねえ、なんで隠れたか知ってる?」


「し、らない」


「こんなところ見られたら。天沢が俺の彼女だってバレちゃうもんね?」


「……っ」


「だから隠れたけど。
 隠れるって、なんだかいやらしいね」


「……」


「そういう関係だよ、俺ら。」


「……先輩もう黙っててください」



これ以上耳元で、囁かないでほしい。

先輩が喋る度
頭がくらくらしてくる。



隠れて付き合うってだけで刺激的なのに。


元々刺激の強い先輩に掴まったんじゃ
この先もっと、刺激の強いドキドキが私を待ち構えてる。