気づけばそんな言葉がこぼれていた。



「ごめんなさい、ごめんなさい…」



ふと、隣に人の気配を感じ、顔を上げた。



そこには、信介の顔があった。



まっすぐな信介の目と自分の目があって、心臓がとくん、と鳴った。



やっぱり、私、信介が好きだ、と確信する。



「信介…ごめん…ね」



信介は無言で私の肩をぎゅっと抱きしめてくれた。



そして、耳元で言った。




「俺は、ゆずしか見てないから。

何十万人ファンがいたって、本気で好きなのはゆずだけだから。

だから、俺の前からもう絶対に…

いなくならないでくれ…」