「信介、今日家泊まっていいー?」 ん、?え?? まりんは信介が出たと思ったらしい。 私と目が合った時に、「えぇ?!」と声を上げた。 どういうこと? まりんが信介の家に泊まる…? …信介の、カノジョ…? 急に、体の底から怒りがわき上がってきた。 気づけば私は、走り出していた。 鞄も全部信介の家に置いて。 ふざけないでよ。 だんだん視界がぼやけて頬に冷たいものが流れた。