独特なチャイムの音。

私のだけ傾いた机は、情けなくこつんと
吐いた。私が教科書を片付けると、
だみ声の机の周りには知った顔が
集まってきた。

「もー、授業中ウケちゃったじゃん?
鼻にこの管入れたらどうなりますか、とか
聞くな!てか、んなこと考えるな!」
ヒーヒー言うお節介なあの人の眼差しに、
軽蔑があるのか不安だが、私は心のまま

「思わないの?えりりん?」
と返す。