学校に着くと、
廊下では女子達の歓声が飛び交っている。
「……おっ、おはよう!佐倉井くん……!」
顔を赤くして言う女の子。
その子を見つめる夏央。
「………………。(素通り)」
無視かいっ!!!
あんなに可愛い子が挨拶してくれてるのに。。。
「おはよう!如月さん!」
通りすがりの男子に言われる。
「うん、おはよう」
挨拶してくれたから純粋に嬉しくて笑顔で返す。
男子たちは顔を赤くして小走りで行ってしまった。
あれっ、笑顔で返したつもりなのにー。
そう思っていると夏央が私の制服の裾をつんつんする。
「澪は、あぁゆーの返さなくていいから。あいつら下心があるようにしか見えない。」
「そんなことないよ。」
私がそう言っても、夏央はずっとさっきの男子を睨んでいた。
