「ちゃんと話さないとダメだろー」
タマは勝手に電話を切って、あたしの手にスマホを乗せる。
「あたしはもう会いたくなんてないのに……」
「会ったほうがいいよ。〝学くん〟に」
「名前……」
「婚姻届でも見たし、電話でも聞こえてるよ」
にっこりと笑うタマ。
「なんか言ってた?」
「てめぇ、覚えてろよ!って」
ケラケラ笑いながら話す。
「もう、笑い事じゃないよ」
「大丈夫、大丈夫。それに本当にちとせがその学くんから離れたいなら守ってあげなくもないよ?」
ポンっとあたしの頭に手を乗せる。
「……っ」
不意に胸がとくんと鳴ってしまう。
これは、タマが優しいから?
それとも、タマが学くんに似ているから?
学くんがダメならタマ。
だなんて、そんなのあたしは嫌だ。
でも、きっと今日学くんはここにやってくる。
そしたら、あたしはまた学くんに恋をする。
学くんのことは決して諦めきれないから。
タマは勝手に電話を切って、あたしの手にスマホを乗せる。
「あたしはもう会いたくなんてないのに……」
「会ったほうがいいよ。〝学くん〟に」
「名前……」
「婚姻届でも見たし、電話でも聞こえてるよ」
にっこりと笑うタマ。
「なんか言ってた?」
「てめぇ、覚えてろよ!って」
ケラケラ笑いながら話す。
「もう、笑い事じゃないよ」
「大丈夫、大丈夫。それに本当にちとせがその学くんから離れたいなら守ってあげなくもないよ?」
ポンっとあたしの頭に手を乗せる。
「……っ」
不意に胸がとくんと鳴ってしまう。
これは、タマが優しいから?
それとも、タマが学くんに似ているから?
学くんがダメならタマ。
だなんて、そんなのあたしは嫌だ。
でも、きっと今日学くんはここにやってくる。
そしたら、あたしはまた学くんに恋をする。
学くんのことは決して諦めきれないから。



