「かわいい、ちとせ」



チュッと瞼にキスをされる。



「なんか、甘い。学くん」



いままで、甘い言葉なんて言われず。
命令ばかりされていた気がする。

だからなんだか、甘い学くんにくすぐったくなってしまう。



「俺は、本当はいつでもお前には甘いよ」



そうしてまたあたしをソファーへと沈める。



「甘い俺は嫌い?」



自信満々の顔で言われて、あたしの顔はどんどん赤くなっていく。



「嫌いじゃ、ない」


「ん。よろしい」



満足気な笑を浮かべて。
学くんの唇は口、そしてどんどん下へと移っていく。



「やっと俺だけのものにできる。ずっとこうしたかった」



愛しいものに触れるように、甘い甘い口付けをあたしにしていく。

甘い甘い旋律に、あたしは離れることなんでできない。
溺れてしまいそう。



「あたしだけの王子様でいてね」


「ちとせ以外に甘くするつもりもないよ」



あたしにだけ溺愛してくれる。
本当はずっとずっとあたしだけの溺愛王子様。

そんな彼に溺れていくのは、とても幸せなことでした。



「ずっと一緒にような」