「ちとせちゃん、帰ろう」



金曜日。
学くんとこうして一緒にいるようになったのは、月曜日のこと。

あれから、学くんとはことある事に一緒にいるようになった。



『お前、あいつに騙されてんじゃねーの?』



なんて、燿くんは不吉なことを言ってくれるけど。
でも、いま隣にいる学くんはいつも優しい。



「月曜で終わるな」


「うん……」



このなんとも言えない関係が始まる時。
〝終わったら言う〟そう言われていた。

だから、月曜。
教育実習が終わったら、あたしたちの関係に名前がつく。



「気は変わってない?」


「学くんこそ……」



学くんは、あたしのことを可愛いとか、好きだとか。
たくさんの甘い言葉を言ってくれるけど。

でも、学校中に学くんのファンがいるし。
その中にはあたしよりも可愛い子なんてたくさんいる。

だから、いつも他の子に気が向いてしまうんじゃないかと不安だらけだ。