「こちらこそ、心菜で本当に?」
やっと口を開いたのは父だ。
下げていた頭を上げた慈英が父に大きく頷いた。
「はい、心菜さんしかいません。」
父と慈英がお互い視線を逸らす事なく、じっと見つめ合っている。
突然父が深く頭を下げた。
「岬さん、心菜を宜しくお願いします。」
「はい、ありがとうございます。」
今度は2人がお互い頭を下げている。
そんな2人の行動を交互に見る。
私は最初から反対なんてされない事を分かっていた。
父も母も慈英を気に入っている。
そんな事はこの2年で分かっているつもりだ。
「では結婚に向けて進めさせて頂きます。」
「岬さんと心菜で決めて貰えれば。」
「はい。」
清々しい顔で笑みを浮かべる慈英の横顔を見つめる。
今回の帰省の目的が終わったようだ。
やっとコーヒーに口をつける慈英。
ヌルくて不味い筈なのに嬉しそうだ。
それだけ喜んでいるのが手に取るように伝わってくる。
「心菜、帰ったら進めるから。」
満面の笑みを向ける慈英。
私は小さく頷いてみせた。
やっと口を開いたのは父だ。
下げていた頭を上げた慈英が父に大きく頷いた。
「はい、心菜さんしかいません。」
父と慈英がお互い視線を逸らす事なく、じっと見つめ合っている。
突然父が深く頭を下げた。
「岬さん、心菜を宜しくお願いします。」
「はい、ありがとうございます。」
今度は2人がお互い頭を下げている。
そんな2人の行動を交互に見る。
私は最初から反対なんてされない事を分かっていた。
父も母も慈英を気に入っている。
そんな事はこの2年で分かっているつもりだ。
「では結婚に向けて進めさせて頂きます。」
「岬さんと心菜で決めて貰えれば。」
「はい。」
清々しい顔で笑みを浮かべる慈英の横顔を見つめる。
今回の帰省の目的が終わったようだ。
やっとコーヒーに口をつける慈英。
ヌルくて不味い筈なのに嬉しそうだ。
それだけ喜んでいるのが手に取るように伝わってくる。
「心菜、帰ったら進めるから。」
満面の笑みを向ける慈英。
私は小さく頷いてみせた。