秘書課に到着した私は恵さんに報告する。
手を止めない辺りは忙しいのが伝わってくる。
もう少し頼られたい。
そう感じてしまうのは否めない。
「定時ね。副社長に明日の会議の報告をお願い。」
「はい、行ってきます。」
「あっ、うん、お願い。」
恵さんが周りを確認し、埋め尽くされている席に頷いている。
誰も秘書課から出ていない。
つまりは私を追い掛ければバレる。
「行ってきます。」
「うん。」
副社長室へ向かう。
静かな廊下には誰も歩いていない。
「副社長、失礼します。」
一礼をして部屋に入ると、デスクで仕事をしている副社長がいた。
目が合う。
「明日の件で営業部長から…………。」
先程の話を伝えると、大きく頷いた副社長と視線が交わる。
「お疲れ様。帰りは?」
「えーっと。」
「待ってろ。」
内線を手に誰かに連絡している。
相手は賢らしい。
「賢、帰れるか?」
「…………。」
「なら秘書課へ来い。」
賢の声は聞こえないが、賢に頼んでいるようだ。
本当に申し訳ない。
手を止めない辺りは忙しいのが伝わってくる。
もう少し頼られたい。
そう感じてしまうのは否めない。
「定時ね。副社長に明日の会議の報告をお願い。」
「はい、行ってきます。」
「あっ、うん、お願い。」
恵さんが周りを確認し、埋め尽くされている席に頷いている。
誰も秘書課から出ていない。
つまりは私を追い掛ければバレる。
「行ってきます。」
「うん。」
副社長室へ向かう。
静かな廊下には誰も歩いていない。
「副社長、失礼します。」
一礼をして部屋に入ると、デスクで仕事をしている副社長がいた。
目が合う。
「明日の件で営業部長から…………。」
先程の話を伝えると、大きく頷いた副社長と視線が交わる。
「お疲れ様。帰りは?」
「えーっと。」
「待ってろ。」
内線を手に誰かに連絡している。
相手は賢らしい。
「賢、帰れるか?」
「…………。」
「なら秘書課へ来い。」
賢の声は聞こえないが、賢に頼んでいるようだ。
本当に申し訳ない。


