「いえ、年上の方をいきなり呼び捨てはさすがに」 「恋人同士になるんだからいいのに。まあ梓が呼びやすい方でいいけど」 私は顔合わせ初日から何をやってるんだ。 でも先生の独特の空気にのみこまれて、あれよあれよという間に話が進んでしまった。 「今日からよろしくね。梓」 「……よろしくお願いします。千尋さん」 恋愛って、こんなに急に始まるものなの?色々大切なことをすっとばしている気がする。 ああ、これからどうなるんだろう。 これが夢だったらいいのにと思ったところで、どうしようもなかった。