ドキドキ同居しています

「足りない」


壁に追いつめられ、壁ドンされながら蓮のキスを受ける。

濃厚なキスに翻弄され、クラクラして、全身の力が抜けていく。

私の体が立っていられずに、ズルズルと壁をつたって崩れ落ちていく。

床に座り込み、息が苦しくて、くったりしていると、


「今日はこれくらいで許してあげる」

優しい瞳で、私を抱き上げ、ソファまで歩き出す。


今日、瀬名くんに抱きしめられた時は、すごく嫌だと思ったのに。

蓮の腕の中は、どうしてこんなに心地良いんだろう。

もっと触れてほしくなる。

瀬名くんの感触を忘れるくらい、私に触れてくれたらいいのに……。


ソファに降ろされた時、無意識に蓮の腕を掴んでた。

私の潤んだ瞳に気付いた蓮。


「どうしたの……もっと俺が欲しい?」

「うん……」


瀬名くんの感触を忘れたくて、蓮を抱き寄せた。


ソファに寝ている私の上に、蓮が乗ってこようとしたとき、

幅が狭くて、蓮が落ちた。


「蓮っ!大丈夫?」

「理性ふっとびそうだったから、ちょうどよかった……」

「え?」

「なんでもない」


蓮は私の髪を撫でて、シャワーを浴びにいってしまった。