ソファーに二人で座り映画を見る。 「私、この映画好きかも」 「よかった」 「この前ね、狂愛っていう映画見たんだけど怖くて・・・。 好きな人を独り占めするために、その人の親しい人をどんどん刺して殺していくの」 「・・・怖いですね」 「うん。 彼、素っ気なくて あの日以来、怖くて眠れない時に連絡しても連絡返ってこないし・・・」 まゆは、僕に寄りかかり肩に頭を置いた。 どきん、と音が鳴る。 首筋が柔らかい髪の毛で少しくすぐったい。