「原。今日はこの辺でいいか?」

「ああ。俺も奥さん待ってるし、今日は帰ろうぜ」

テキパキと帰り支度を始める男性陣について行けず、私はポカンとするばかり。

「結衣、帰ろう」

蒼大くんに手を引かれて立ち上がる。

そして、先に部屋を出た兄さんに聞こえないように、耳元でささやかれた。

「これからもずっと、俺が結衣の側にいて、結衣の人生明るく照らしてやる」

チュ、と頬に音を立てて触れる唇。

きっと私の顔は、さっきの蒼大くんの倍真っ赤になっていることだろう。

蒼大くんの腕に手を回して私も耳元でささやくと、蒼大くんは、私の大好きな太陽のような明るい笑顔でうなずいてくれた。

「蒼大くん。ずっと私の太陽でいてね」