「え? ホントですか?」
「ああ。確認だけど、結衣ちゃんはパスポートを持っていないんだよね?」
「はい。遠出をすることにあまり興味がなくて、外国に行こうと思ったこともないって言ってましたから」
「じゃあ、行動範囲は国内ってことになるのか……。うん、ならばきっと、あそこだろう」
うんうんとうなずく逢沢さんの目には、自信のようなものまで浮かんでいる気がする。
なんで逢沢さんは、そんなに自信があるんだろう。
そもそも、結衣とは知り合いなんだろうか?
ふと湧き出す疑問をぶつけようか迷っている俺の前で、逢沢さんは伝票を手に取り立ち上がった。
「あの、逢沢さん?」
「さあ、行こうか。蒼大くん」
「行くって?」
「決まってるだろ。結衣ちゃんのところにだよ」
「でも……」
「機内の中で詳しい話はするから。急がないと飛行機に乗り遅れてしまう」
頭の中には疑問符が溢れているけれど、今は逢沢さんについて行くしか方法はなさそうだ。
腹を括った俺は、「はい!」と返事をして、逢沢さんの背中を追いかけた。
「ああ。確認だけど、結衣ちゃんはパスポートを持っていないんだよね?」
「はい。遠出をすることにあまり興味がなくて、外国に行こうと思ったこともないって言ってましたから」
「じゃあ、行動範囲は国内ってことになるのか……。うん、ならばきっと、あそこだろう」
うんうんとうなずく逢沢さんの目には、自信のようなものまで浮かんでいる気がする。
なんで逢沢さんは、そんなに自信があるんだろう。
そもそも、結衣とは知り合いなんだろうか?
ふと湧き出す疑問をぶつけようか迷っている俺の前で、逢沢さんは伝票を手に取り立ち上がった。
「あの、逢沢さん?」
「さあ、行こうか。蒼大くん」
「行くって?」
「決まってるだろ。結衣ちゃんのところにだよ」
「でも……」
「機内の中で詳しい話はするから。急がないと飛行機に乗り遅れてしまう」
頭の中には疑問符が溢れているけれど、今は逢沢さんについて行くしか方法はなさそうだ。
腹を括った俺は、「はい!」と返事をして、逢沢さんの背中を追いかけた。