夜が明けて朝日の光が私達がいる病室に入り込んできた。
咲夜はまだ眠っている。
(まぁ、そうだよね…昨日の夜は忙しかったもんね…)
私は、そっと咲夜の頭を軽く撫でた。
音葉は、起きていた。窓の外を見ているようだ。私は、音葉に声を掛けた。
「音葉、おはよ。具合どう？」
それに反応し音葉が私に向かって声を掛けた。
「おはよ、なつ。体調は大丈夫！心配しないで！」
私は、音葉の笑顔にホットした。
「ねぇ、なつ。」
「ん？なに音葉？」
私は、少し不安になった。
(どうしたんだろ？)
「私、病気なの？」
私は、驚いた。
(音葉…気がついてたんだ…)
「なつ、教えて」
私は、重たい口を開いた。
「音葉…悪性のガンがあるんだって……昨日、黙っててごめん。私、どうして良いのか分からなかったんだ…本当…ごめん…」私は、少し泣きそうになった…
音葉は少し間を明けてこう言った。
「そっかー、なつありがとう。迷惑かけてごめんね…」
(ねぇ、音葉。私はどうしたらいい？)
私は、心の中で考えていた…咲夜にどう伝えるべきか…音葉に相談したら音葉が余計に悩んでしまうのではないかと…その時だった！音葉が私の顔を見て言った。
「なつ…もう今日は帰んな、なつの両親きっと心配してるよ…ね、だから帰んな。そして、もう私とは関わらないで…もう、これ以上親友のなつに迷惑かけたくない…」