まだ修正が効くから良いものの、これがチェックの段階で見落とされて出ていってしまったらと思うと、恐ろしくてならない。

最終的に矢敷さんも手伝ってくれた。

「ありがとうございます、本当に。矢敷さん、灰澤さんとの予定は大丈夫ですか?」

「灰澤さんとセットで俺の予定まで気にしなくて良いから」

「先輩、ありがとうございます。明日プリン奢りますね、高いやつ」

「やったー! 楽しみにしてる。お疲れさま」

快く残業してくれる先輩方が居るだろうか。私は本当に職場に恵まれた。

帰っていく後ろ姿を見てから、最後のまとめを終える。PCを閉じて、伸びをした。