分かってるけど、言わせて! と拳を作るので黙って聞く。
「ご飯炊かなくても、売ってるし。コンビニは24時間開いてるし」
「俺と結婚すれば、材料あるなら料理はするけど」
「結婚?」
「そう、結婚しませんか」
口にしたときにはもう遅かったなんてことはよくあることで。
流れで言ってしまったし、今日元日だし、指輪はまあ、上にあるけど。
今から取りに行くのか。それは格好悪い気がする。
「し、たいです」
「……本当?」
「え、嘘?」
「嘘じゃないけど」
きょとんとした顔が、笑顔になる。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…