「ごめん」

「反省してる声じゃない」

「いやーなんか可愛くて」

少し潤んだ目でこちらを見た。あーそれだっつの。

挟み倒して、その柔らかい身体に触れたい。

こんなところでは出来ないけど。

「あのさ、言えなかったこと、ひとつ言っても良い?」

改まって言ってくるので、少し構える。
この手の入り方で、良いことだった試しがない。

「なんだよ、部長関係か?」

「違うよ。私の部屋のことなんだけどさ、安藤を呼ばなかったのは理由がありまして」

腕の中で十和子が話す。
少し気まずそうに目を逸らした。