ほんもの。


ちょっと、とても、体勢が辛い。

「安藤、足が痛いのですが」

「あ、ごめん」

片脚を掴まれて、安藤を跨がされる。向き合う格好になって、これまた結構恥ずかしい。

やっぱり母似だなあ、安藤。

「泣きぼくろある、知らなかった」

そう言うと、ちょっと顔を顰めて、軽く唇を重ねられた。

「上から見下されるの、あんまり気分良くねえな」

「安藤を見下ろすなんて機会、もうないかもしれない」

「いいぞ、今日上乗っても」

肩にパンチしてやりました。何言ってんだろうこの人は。

立ち上がって、夕飯に行くことにした。