翳りのない表情に少し安堵する。お見合いで一回見たきりだけれど、やっぱり安藤は母親似だと思う。とても美形だ。
「本当に付き合ってたのねえ。泉が苦し紛れに吐いた嘘だと思ってたわあ」
「あ、あの、あんど、泉さんにはお世話になってます」
いやもう料理から何から何まで。
手土産を渡すと、受け取ってくれた。
「こちらこそ、愚息だけど、どうぞよろしくお願い致します」
「もういい? 家行ってる」
「ちょっと待ちなさい、泉」
恭しく下げた頭をバッと上げて、安藤母が安藤を止める。
息子の顔になっている安藤が足を止めた。



