それを思い出して、スプーンを持ち直す。 「お祖母ちゃんが危篤とか……?」 「いや、健全だ。普通に……一人で帰るのが怖くて」 「怖い? なら帰らなきゃ良いのでは……」 「年末はあっちに行って、大晦日すぐに月白家に行く」 安藤がそう言って、予定が決定した。 はーい、と返事をする。食事が再開した。 良いお年を、と言って先輩や矢敷さんと別れる。 実家に帰るのに大きな荷物を持っては行かないけれど、安藤の家となると話が別だ。 なるべく派手じゃないけど手抜きには見えない洋服を揃えてから気付く。