何か言いたげに、安藤がこちらを向く。
「出すに決まってんだろ」
「でも私、観たいドラマあるから」
「俺の家で観れば良い。好きなもの作るから」
その顔を見上げる。視線があって、安藤がご機嫌伺いをしているのが分かる。
どうしてだろう。私、何かしたかな。
「……オムライス食べたい」
「承知した」
それなら家にあるもので作れるというので、安藤の冷蔵庫と私の冷蔵庫はそもそも入っているものが違うのだと実感する。
何より、私はオムライスに必要なものを思い出せても、それが冷蔵庫の中に入っているかどうか分からない。



