確かに私はとても矢敷さんにお世話になっている。さっきまで一緒に昼食を取っていたけれど、安藤と一緒に頭を下げるべきなんじゃないかと考える。
「こちらこそ。どちらかというと、月白より広報の書類の方がお世話してる」
頭を過ぎったのは、柳田さんの顔。誰も名前は出さないけれど、たぶん浮かべたのは同じだろう。
「すみません、返す言葉もないです」
「まあ安藤に言ってもな」
なんだか敬語を使う安藤を見ると不思議な感じがする。私は、敬語を使う安藤より口の悪い安藤と居る方が長くなったのだろう。
矢敷さんが私を見てから、安藤に視線を向けた。



