その姿を見上げていると、安藤が屈んでお茶を取ってくれた。
「あ、ありがとう」
「ん」
「ね、コーヒー買って良い?」
後ろから声をかけられて、バッと振り向く。
居たのは矢敷さんだった。
「……ゴメンナサイ」
「こちらこそ逢瀬の時間に割り込んでごめん」
スマートに缶コーヒーを買って、こちらを見た。
思えば、矢敷さんも安藤を知っていると言ってたし、たぶん安藤も経理の鬼として有名な矢敷さんを知っているのだろう。一度も話題に出たことは無かったけれど。
「お疲れ様です、お世話になってます。月白も」
安藤が会釈をする。



