ほんもの。


ちゅ、と舌を吸われると、アルコールが身体を巡り始めたのを感じた。熱い。

「待って、シャワー」

「後で」

首を舐められて、ひくと喉が鳴る。
部屋着として着てる安藤のシャツの中に安藤の手が這う。安藤、安藤、安藤。安藤ばっかり。

「……ダメになれば良いのに」

「んん、」

明るい中、しかもリビングで。甘い声を上げる自分が恥ずかしくて、手を口に当てた。

ブラのホックが外される。背中に出っ張る骨をつつつとなぞられて、右脚がぴくりと反応する。

「ここ弱いな、本当」

「……しらない」

「あのさ、十和子」

身を屈めながら安藤が言う。