しかも、今日体調悪い中出社してくるし。

「……すみませんでした」

「社会人ならそこらへんちゃんとすべきだと思います。そういえば出張お疲れさま」

「怒ってるのか労ってるのか」

どっちも、と言ってみれば、呆れた顔をされた。指差された先に置いてある鞄を見る。

その中に入っている携帯を探し当てて、私のも一緒に渡す。

「ごちそうさま」と言って、お盆をこちらに寄越す。安藤は両手を器用に操作して、両方の連絡先を交換した。

私は空になった器を持って立ち上がった。

「月白」

「うん?」

「帰んの?」