こっち来て、と言われて、ベッドに乗る。ティッシュが取られた。
「大丈夫……じゃないね。大丈夫じゃない。安藤は疲れてるからね、休んでね」
「なんだその決めつけは」
「安藤は頑張りすぎるし。まあ、本当のとこよく分かってないんだけど」
やっとこちらを向いた安藤の顔を見る。乱暴に拭ったからか、目元が紅い。頬に手を伸ばして、掴まれた。
「十和子さん」
「あ、はい」
「あんた、俺のこと好きなの?」
……え、うん?
どこからそういう話の流れに。いや良いんだけれど、好きだし。
でも、その確認形ではなくて疑問形なことに納得はいかない。



