安藤に言われた通り調理が終わり、大きめの器にそれをいれる。寝室に入って「できたよ」と話しかけるけれど、すやすやと眠っていた。
近くに置いてあるローテーブルにお盆を乗せる。
その寝顔をまじまじと観察した。綺麗な横顔。
そういえば、色々あって聞けなかったけれど、携帯どうしたんだろう……。
「あんどー……」
「ん」
抜けた答え。まだ起きないので、反射的に返事をしただけかも。
体調悪くなるまで無理しなくても、なんて同じ社会人として頑張っている安藤にそんなことは言えないけれど。
もっと頼ってほしい、とも思う。



