え?
え?
今の………



「三浦?そんなとこ突っ立ってどうした?」

「あ、こ、光輝さん………」

「はは!顔真っ赤だぞ?あれ?麗ちゃん来なかった?」

「!!えっと…………若と…………」

「あちゃー、尊に見付かっちゃった?
もしかして、部屋?」

「は、はい」

「あーあ、」

「あ、あの、光輝さん………
わ、若が、麗さんを……だ、抱くとか言って………
竜さんは?」

「竜?あー、なるほど麗ちゃんは尊のフィアンセだよ?」


えー!
そうだったのか!

だから、あんなに………
若に失礼なこと言ってしまった


「あてられた?」

「え?」

「目の前で、身体をべたべた触ってたり、あー、たまには麗ちゃんが可愛すぎて悶絶したり…………」


光輝さん!
それ、全部です!

そうだったのか………
それで、あんなにべったり


「キスでもしてた?」


ボンッと顔に熱が上がった
光輝さんはまた、"真っ赤っか!"と笑ったけど



「綺麗だろ?二人のキスシーン」

「あ、はい」


確かに綺麗だった
映画のワンシーンを切り取ったみたいに
美男美女だし

それより、


「二人がさ、愛し合ってるのがわかるんだよね…」

「あ、はい」

「独身の目には毒だよ!本当!腹立ってきた!三浦!今から部屋に行くぞ!
麗ちゃんに稽古してほしいだろ?」


いやいや、抱くとか言ってたし!
殺される!
絶対!ヤってるから!


「大丈夫だよ、尊………愛撫が長いみたいだから
むっつりだよねー」


引き連られながら若の部屋に連れていかれて、光輝さんが怒鳴り散らし
挙げ句には扉を蹴るまで言い出して
漸く出てきた若に、"麗ちゃん連れてこい"と有無を言わさなかった

光輝さん、男として辛いっす


麗さんの首元にはキスマークがあったとか、無かったとか
それは、誰にも言えません