「兄貴きっと、高校でもモテるんだろうな…」 「そんなこと言わないでよ…」 周くんは、卒業写真を撮る佐お兄ちゃんの方をボーッと見ていた。 私もつられて、そっちを見る。 クラスのみんなに笑顔で話す佐お兄ちゃんは、実際の距離よりも遠く感じる。 優しい性格とルックスのおかげで、佐お兄ちゃんはいつでもどこでも人気者だった。