『梨加?梨加?』
「え、あ、うん?」
私の隣の彼、実は恋人。
高身長でイケメンで、でもちょっと…頼りない。
『最近ぼーっとしてる。』
「んー、疲れてるから、かな。」
嘘、ではない。
疲れてるのもある。
でも、それが本当か、
それがぼーっとしてる理由のうち9割を占めてるのかって言えばそんなことなくて。
でも言ってしまったら最後、私と彼は終わる。
私が毎日、毎日、飽きもせず学校へ行けるのは彼がいるからだ。
彼が私の心の支え、ってやつ。
私の恋人はモテるの。
だから少しでも、彼女がそういうやつだって、もし廉が受け入れてくれたとしても、絶対に周りが許さない。
だから……。
私はなんとしても身体のあざを隠さなければならない。

