春「あ、そーいや潤に渡すもんあったんだわ」
唐突にそんなことを言いながらポケットをゴソゴソしだした春綺は
いくつもの白い紙を取りだし、机の上にバサっと置いた。
またか……
潤「だからいらないって」
いろんな字体で書かれた
それぞれの名前と携帯の番号。
この山を何度見たことか…と再び溜息が漏れる。
しかし春樹は私の言葉など気にしない。
春「まぁそんな堅いこと言うなって。
えーっとこれがB組の明石で、これがD組の白井で……」
次々と白い紙を手に取っては知らない名前を読みあげる。
帝「モテモテだね。佐倉さん」
……天王寺くんほどではありませんが。
春「潤、これは登録しとくべき。
C組の山本。
俺や帝くんと比べたら劣るけど結構イケメンだから」
潤「いや。天王寺くんと並ぶなって」
春「うるせーな!
恋のキューピッドに対してどんな口聞いてんだ」
潤「報酬は?」
春「番号の手渡し50円、登録500円、カップル成立で1000円」
どんなバイトだよ。
潤「しばくぞ」
春「頼むよ潤ちゃん。
このとーり!!
人助けだと思って!」
