「おっ、噂をすれば!」 そのタイミングで、教室に和泉くんがやってきた。 「……何」 私を含めたクラスの視線が一気に集中されて、怪訝な顔をする和泉くん。 バチっと目があうと、そのままこちらへとやってきた。 「顔赤いけど、まだ熱あんの?」 「へっ、あ、いや。もうすっかり良くなりました!」 ずっと手が伸びて、首筋にひんやりとした和泉くんの指先が触れる。 ダメだ。ドキドキする。