最初は誰だか分かんなくて探そうと思ったけど、そんな必要もなくて。 「和泉くん、お見舞いも来てくれたでしょ?」 お婆ちゃんの病室から出て来た和泉くんを見て「あぁ、この人だ」って、そう思ったんだ。 それから学校で見かけるようになって、和泉くんが学校の王子様って呼ばれてることも知って。 好きになるのに、そう時間はかからなかった。 「和泉くん、あの時はお婆ちゃんを助けてくれてありがとう」 ぺこりと頭を下げてお礼を言えば、その瞬間、頭に重みが乗って。