斗春を駅前に設置して、私たちは近くのショッピングビルに入った。
エレベーターで屋上を目指す。
そこから監視しようという考えだ。
「しかし、こんなので捕まるんスか?」
「無理だろうね」
屋上のひとつ前の階のボタンを押す。
「えっ?」
「ただね。 私は、あなたからの依頼の途中。 つまり、これから食べる物は全て必要経費。 だよね」
屋上のひとつ前はもちろん、少し高めの食事フロア。
「お支払い、よろしくべ」
ひきつった笑いの荒改に、満面のスマイルで、と思ったがヨダレが溢れ出て、変に噛んでしまった。
鎮まれ、私の食欲。



