いじめから救ってくれた捨て猫

翌日、僕は昨日捨てた子猫のことばかり考えながら、気落ちしたまま学校へ行きました。

授業を受けているときも、休み時間にも、子猫がどうなったのかばかりが気になり、学校から帰ったらイリコを持って、子猫の捨てた場所へようすを見に行こうかと考えていました。





そして給食の時間が終わった昼休みです。

僕は、友達もいないので、運動場へ遊びに出る事も無く、いつものように自分の席で座っていました。

すると、いつも僕をいじめている男の子が、昨日、子猫を拾って飼い始めたのだと、彼の友達に話をしている声が聞こえた気がました。

彼の席は、一番前の僕の席からは五つくらい斜めうしろの席です。

僕は耳を彼の方角に向けると、じっと話を聞いていました。