「ごめん、勝手な事して。でもこれは決め

た事だから許してほしい」

俺は親父が許してくれなくても突き通すつも

りだった。


話は4時間前にさかのぼる───


「もう潮時なんだよ、舞花は」


俺はおじさんにそう言われて、今まで心の中

にあった全てのモヤモヤを作っている原因

を考えた。


そこで一つだけ思いついた事。

それは────



“舞花”を辞める事だった。



「おじさん、俺・・・」

そう言ったところで口ごもる。自分の決意

を口にしていいかまだ悩んでいた。息が荒

くなり冷や汗が頬を伝っていく。おじさん

は急かす事なく静かに俺の次の言葉を待っ

ている。



「俺・・・舞花を辞めようと思う」

「うん。瑞希がいいならそれでいいんじゃ

ないか」