「そうかな?だって僕、舞花のデビュー会

見観た時から気づいてたからね。舞花が金

沢くんだって事」

風見は無邪気な笑顔を見せる。

とりあえず秘密は守られた。良かっ

た・・・

「って、話し込んでて忘れてた!早く車出し

て!俺明日から補習三昧てんてこまいなん

だよー!」

「あ!悪い悪い」

俺が急かすとおじさんは慌てて車を出す。

慌てすぎて駐車場を出る前に何回か事故を

起こしそうになっていた。

おいおい・・・大丈夫かよ。

車内に二人もヤバい人間が乗っている事に

軽く絶望しつつ、俺はぐったりとうなだれ

た。