「・・・で?」

「で、見事フィーリングが合って会っちゃっ

たって事!」

何で風見はこんなにポジティブなんだ。ポジ

ティブというより開き直ってるのか?

「ま、俺からしたらまさか相手がこんな年

下だとは思わなかったけどな。や~参った

参った」

おじさんまであっけらかんとしてる

し・・・もしやゲイってポジティブな人種

なのかな?

俺は別にゲイを非難するつもりもない。た

だ出会いがゲイアプリだというぶっ飛んだ

展開に驚いているだけだ。

「あ、あの・・・・・・」

口ごもりながらたずねようとすると風見が

口を開いた。

「大丈夫だって」

「え、大丈夫って?」

「だから、大丈夫って言ってんの。バラした

りしないって。僕がゲイだって事もバラしち

ゃったし」

俺は目を丸くして風見を見つめる。風見は

相変わらずヘラヘラしていた。

「何かさ・・・ほんとどこまでも明るい

な、お前って」