「はぁ〜疲れたあ。」
と、私の声がお風呂の中で響いた。
だってね、大雅スパルタなの。
『は?なんでそうなんだよ。ここが、こうなるから、答えは、√13だろ!?そんなのもわかんねえのかよ。これ、中学生レベルだぞ?』
ひ、ひどいっ。
で、でも言い返せない……。
わたしは、バカなんです…。
許してください。
「はぁ〜」
と、お風呂の湯の中へ顔をつけた。
でも、息が苦しくなって。
「ぶはっ…はぁはあ。」
わたしは、バカだ。
ほんっとうに、バカ。
でもね、こうして、大雅が、勉強教えてくれる時間が好きなの。
中3の頃は、まったくしてくれなかった。
でも、中3の終わり。
一緒に住むようになってから、高校に入学してから、口を聞いてくれるようになった。
なんでだろうね?
もともと、家が近かったから、会うことは何回もあったし、親同士が仲よかったから、交流は死ぬほどあった。
でも、大雅は目も合わせてくれなかった。
この上なく、悲しかった。
「はぁ〜」
と、お風呂の湯の中に、再び顔をつけた。
「ぶはっ…はぁはぁはぁはあ…。」
なんでこんなにバカなんだろう。
のぼせそう。
早く寝よう。
そう言って、お風呂を上がり、ベッドに入り、眠りについた。

