すると、グイッと腕を引っ張られて私はいつの間にか、大雅の胸の中にいた。
は?
なにこれ?
ナニヲシテルノ?
「ぎゃっ。ちょっ、なにしてんの?」
「ぎゃって、もっと可愛い声出せねえのかよ。」
そう言って、私の体を離した。
もうっ。なんなのよ。
ドキドキ止まらないじゃないのよ。
「なに、照れてんの?」
はっ?
お前のせいだし!!!
「なわけないでしょ!!?」
「ふっ。じゃーな。」
そう言って、ドアを開けて出ていった。
なんなの!あいつ!?
腹立つんだけどっっ!
てゆうか、なんなの、この胸の高鳴りは。
わかってる。
大雅のせいだもん。
ばか大雅。
私の事好きでもなんでもないくせに。
私、こんな……なんで……。
こんなに冷たいのに
私のことバカにしてくるのに
なんでこんな好きなんだろう。

