そして、次の日。



はぁ。
あと、三日で、夏休みだ。


それより、今日、授業まったく頭に入んなかったなあ。

だって、昨日の光景が、頭から離れないの。


あんなの、見たくなかった……。




放課後。

また、下駄箱のとこで、大雅とマリアを見た。


「あっ、私、忘れ物しちゃったっ」

「待ってるから、取ってくれば?」

「わかったっ」


マリアが、教室の方に、戻って行った。


私は、気づけば、大雅のいる方に、足を出していた。


「芽生……」

という、大雅の小さな声が聞こえた。



「大丈夫か?あれから」

「何もされてない」



それよりも、あなたがマリアといるのがショックなの。




「どうして……」

「ん?」

「どうして、マリアといるの……っ。」



また、涙が溢れだした。


「どうして……っ、私から離れるの…っ。」

「……っ。」



「ねえ、なんで!?」

と、私は、大雅の腕を掴んだ。


「それは………………」


と、大雅は、言葉を詰まらせた。