【大雅Side】
なんとなく、その後も、授業を受ける気にならなくて
四時限目は
「ちょっと、腹痛いんで、保健室で休んできます。」
「あ、ああ。」
ちょろ。
はぁ。だりぃ……
階段を降りて…すぐに分かった。
俺らの学校は、階段の目の前にトイレがあるから。
誰だよ…
なんであんなびしょびしょになって……
芽生……!?
そいつは、俺を見た瞬間…
「大雅っ……」
ドサッと倒れそうになったので、俺は、小さな芽生の体を支えた。
「池田か……?」
こくりと頷いた。
くそっ……!!
俺のせいだ。
「ごめんっ……俺のせいで」
そう言って、俺は、芽生を抱きしめた。