今日も今日とて騒がしい部活




何ら変わりのない日常。




……変化といえばいいんちょーが戻ってこないこと。





そんなに特別親しい訳でもない。




やっぱり女子男子では少なからず壁はある。




でもいつも一緒にいる人がいないのは違和感だ。




お見舞い行こうという話にはなったが、いつ行くのか、と言うより実現するのかでさえ怪しい。




そんなことを考えながら部活が始まるのを待っていると









「はい聞いてーーー。」









部長が前に出て話し始めた。









「今日部活6時までだったんだけど、先生がいないので今日は自主練ってことで。帰りたい人は帰っていいし、残りたい人は5時までねー。はい解散!」









なんだ、今日OFFか……




自主練でもするかな……と思っていると、キヨから声がかかった。









「いいんちょーのお見舞い今日行かない?せっかく帰れるし。」









「あぁ。いいじゃん。行こうよ。」









俺はは即答。




これを逃せばいつ行けるか……




平も根元も上岡も何も言わない。




これはいいってことだよな??









「いいんちょーのお見舞い行くのはいいんだけど、花は?」









「ここら辺に花屋なくね?」









「え、公園の近くにあるだろ。」









色々な意見が飛び交った。




花屋なんてなかなか行かないからな。よく分からん。




すると上岡からこんな意見が出た。









「駅の中で買えばよくね?」









公園の近くの花屋はここから少し離れてる。




駅は病院とは反対方向だが、学校から駅まで遠くはない。




そっちに行ったほうが確かに早い。




上岡はそういう頭の回転は早いよなぁ。









「……さすが上岡。そうしよう!」









「病院とは逆方向だがこの際仕方ないだろ。」









キヨは快諾。根元は隣で頷いているので、これで決定。




俺は楽器を片付けに行った。




いいんちょー目が覚めてるといいんだけど……




楽器室から戻ってくると、キヨと根元が俺に話しかけてきた。









「なぁ和。お見舞い行っていいんちょー元気だったら上岡と2人にしてやろーぜw」