ん?ホッとしたって何!?



「大丈夫?」

「え?」

「顔が赤いよ?」

「え!? 本当ですか!?」



両手で頬に触れると少し熱かった。


私この間から変だ。ジーン王子の事を考えると落ち着かなくなる。それに、前ほど怖いと思わない。というか、全然怖くない。これは慣れたから?



「ルネ王子とジーン王子はとても仲がよろしいんですね」



顔から一向に熱が引かないので、以前気になった事を話題しにしてみた。



「ジーン兄様の事を尊敬しているからね」



大きくて真っ直ぐな瞳は曇りなどなかった。少しグレーがかった瞳と銀色の髪の毛。ジーン王子とは全然違うけど、サラサラな髪の毛はジーン王子とソックリだ。



「お話中失礼いたします。 ルネ王子、そろそろ学問のお時間です」

「あぁ、分かった。 良かったらベアトリーチェは少しゆっくりしていくと良い。 またね」

「はい、ありがとうございます」



リュカさんに軽く頭を下げられ、私も頭を下げた。


ルネ王子のお言葉に甘えて、私は少しゆっくりさせてもらった。


私よりも全然若いのにしっかりしていた。私も薬師のお仕事もっと頑張ろうと思えた。